以前からニコちゃんの背中にできていたできものが「肥満細胞腫」と言う悪性腫瘍であることがわかり、手術を受けました。 |
9月13日(金)
ゴールデンウィークの後、体を動かすのが辛そうだったので動物病院にかかり、腰に痛みがあることがわかりました。すぐに体の動きは元気になったのですが、以後、食欲がない時期が結構続きました。しかし、食欲以外に特に問題はなく、長い間受診していませんでした。
今回、肛門腺絞りや爪切りなどを目的に動物病院に行くことにしたのですが、以前から背中にあったできものも、ついでに診てもらうことにしました。できものができてから時間が大分経っていることは認識していたのですが、その時点では、まだ「ついでに」診てもらう程度にしか考えていませんでした。
写真右上は、待合室でのニコちゃん。
緊張しています。
何度も、出口の方へ逃げようとしました。 |
この動画は肛門腺絞りの様子です。
ポチくんは、ウンチをした時に分泌液が一緒にピュッと出ていたので、一度も肛門腺絞りをしたことがありませんでした。
ニコちゃんは、絞らないと溜まってくるタイプです。溜まると結構辛いらしく、この動画のような声が出ます。今回は結構溜まっていたみたいで、可哀想なことをしました。
ごめんね、ニコちゃん。
最近では、肛門腺絞りの時だけでなく、診察室に入ると、特に診療台の上ではこのように暴れて大声を上げます。先生の声が聞こえづらいので、私が先生に顔を近づけ、先生が私の耳元に口を近づけて話すような状態です。 |
動物看護師さんにかなりがっちりロックされているので、お顔がゆがんでいました。→
日頃、何をどれだけ食べたとか、どこをどれくらいお散歩したとか、排泄の回数やブツの状態、飲んだ薬や異常な症状などを毎日きっちり記録しているのに、そのできものについては全然記録していませんでした。気にしていなかったと言うことです。なので、最初にいつ発見したのか全く記憶していません。
しかし、ポチ父によると、ゴールデンウィーク明けか6月くらいとのことです。
今思い返すと、GWの旅行でかなり歩かせて、予想外にニコちゃんが疲れてしまい、それがきっかけで腰の痛みや食欲低下を招いたようで、その体力が低下した時期とできものの発生時期が一致しているようです。
食欲の低下も、口内の状態が悪くなってきたので、それが原因であろうと思い、あまり気にしていませんでした。
8月の中旬くらいから、食欲が戻って安定してきていたので、その食欲低下の時期を振り返って原因を考えることもありませんでした。
先生に色々やってもらって最後にできものを診せた時、ポチ母が記憶しているできものと形が変わっていたので、一瞬、自分が診てもらおうと思ったできものとは別物だと思いました。「あれ、これ違うかな。虫さされ?」と言った瞬間、先生が「いえ」と言いました。先生は見た瞬間に「おかしい」と感じたような声色でした。
とりあえず、2箇所に針を刺して組織を採り、顕微鏡検査をすることになりました。それは院内でやるのですぐに結果が出ます。後から電話で結果を教えてもらうことになりました。
ポチ父が会社から帰宅して病院に行ったので、もう時間が遅く、その日のうちに連絡は来ませんでした。
しかし、すぐに染色して顕微鏡を覗いているはず。
そこで、ちょっと嫌な予感が、、、、
9月14日(土)
午後2時半頃、ようやく電話がありました。
先生の声が明るかったので、「悪い病気じゃなかったんだ。」と思いましたが、それは逆でした。
心配させないように気を使って話しをされていたのでした。
「肥満細胞腫と言う悪性の腫瘍であると思われます。通常、悪性の腫瘍でも顕微鏡で見ただけでは、はっきりわからないことが多いのですが、肥満細胞腫は染色すると特殊な染まり方をするので顕微鏡で見分けが付きやすいのです。詳しい検査をするまでもなく、肥満細胞腫で間違いないと思います。この腫瘍は特異な動き方をして、時に消えてしまうことがあり、消えてしまうと手術ができなくなるので、早く切除することをお勧めします。進行度が初期であれば、その後も元気で過ごせる子がたくさんいます。」と言うお話しでした。
そこで、翌日術前検査(全身麻酔できるか否かを調べる)を受けに動物病院に行くことになりました。
電話を切って大泣きしました。
なんで、こんなに長い間放置したんだろう。もう何ヶ月も経ってる。悪くなってないはずがない。
間違いなく進行してる。何でこんなに長い間放置したのだろう。
自分に腹が立って腹が立って、、、 |
9月15日(日)
前日、お散歩させていた時に、従来使っていたハーネスのバックルの角がちょうど腫瘍に当たることに気が付きました。腫瘍に当たらないようにするためには、リードを持つ手を思いっきり上に上げなければなりませんでした。これは困難です。
もしかして、慢性的物理的刺激が加わったことが腫瘍の原因?
それは分かりませんが、とにかく、もう一つあったハーネスを使用することに。
ミント家からお誕生日のプレゼントに頂いていたものでした。 |
ニコちゃんは、赤が良く似合います。
おしゃれなハーネス。 |
術前検査のため、絶食して朝一番に動物病院に行きました。
←待合室でのニコちゃん。
やっぱり出口の方を向いて、隙あらば逃げようとしました。 |
この間の顕微鏡検査での細胞を見せてもらいました。
通常は、染色すると、細胞の核が紫、細胞質が薄青に染まりますが、肥満細胞腫は全体が紫に染まります。肥満細胞にはヒスタミンなどの生理化学物質を含む顆粒が含まれ、写真右では、細胞の中だけでなく外に出た顆粒も紫に染まっています。
運悪くすぐに手術の予約を入れることはできず、19日(木)が一番早くできるとのこと。
それまで抗ヒスタミン剤を内服することになりました。
手術当日は病院で抗ヒスタミン剤の注射を打つそうです。
検査で針を刺したり、手術でメスを入れたりすると、肥満細胞から顆粒が出て、脱顆粒したヒスタミンなどにより炎症を起こすので、それを予防するため?だったかな。
腫瘍は直径8mmほどですが、切除後に腫瘍細胞が残っていると、再発や転移の危険性が高くなるので、のりしろを多くとって大きく切除するとのこと。切除した部分は、病理検査に出し、1週間ほどで結果が出るそうです。口内の状態が少し悪くなってきており、歯磨きだけでは改善できない状態だったので、手術時にスケーリングも行ってもらうことにしました。 |
写真左は、お家での様子。
キッチンに入ってきて、晩ご飯ができるのを待っているニコちゃん。
食欲は絶好調です。
それが何よりもの救い。
8月の中旬より食欲が戻りましたが、もし食欲低下がもっと長引いていたら、体力の低下により腫瘍に悪影響を及ぼしたかも知れません。 |
9月16日(月)
自宅から見た夕焼け。
とっても綺麗なのですが、電線が雰囲気をぶちこわしています。 |
9月17日(火)
朝のお散歩の時に見えた富士山。
涼しくなって、お天気が良い日には、富士山が見られるようになりました。
富士山が見えると、とっても嬉しい。
何か御利益がありそうな感じがするから。 |
富士山を見て楽しい気分になったのに、、、、
除草剤で枯れている雑草群→
止めてもらいたい。
今では、除草剤が撒かれていると、すぐに分かるようになりましたが、ポチくんが生きている時は気付くのが遅くなって、そのような草に接触させていました。
原因不明の下痢が良くあったのですが、こういうのが原因だったと思います。それに気が付いたのは、ポチくんが8才になってからでした。 |
元気にお散歩するニコちゃん。
お天気の良い朝のお散歩では、この影を見るのが好きでした。ニコちゃんの分身のようでとっても可愛いから。
でも、今は、この影を見るだけで有り難く思います。ニコちゃんが生きている証。
生きているから影がある。 |
夕方のお散歩。
出るのが遅くなり、帰る頃には、すっかり月が明るくなっていました。
あと2日で中秋の名月。
こんな丸い月を見るだけで、生きていて有り難いと思いました。
何を見ても、有り難い。
自分も生きているし、ニコちゃんも生きていて、こんな月を見ながら一緒にお散歩が出来る。
そんな有り難いことはありません。 |
9月18日(水)
←朝のお散歩の時、道路にいたカマキリ。 |
お散歩を終えてガレージでまったりしているニコちゃん→
至近距離で写真を撮ったら、小さなお鼻がデカ鼻になりました。 |
アイス解禁。
ポチくんが生きていた頃は、私達が食べたアイスの棒やカップをポチくんに舐めさせていました。もちろん、食べた後と言うより、少し残して。
これまでニコちゃんにはさせていませんでしたが、少しでも楽しいことを増やしたいと思い、ニコちゃんにもポチくんと同じようにさせることにしました。 |
ポチくんと同じく、上手に棒の表と裏を舐め、最後は噛み噛みしていました。
みなさんも子どもの頃に棒を噛み噛みしませんでしたか? 棒からかすかに味がしみてきますよね。
そして、1年8ヶ月頑張ってきたトイレトレーニングは止めることにしました。マスターできる可能性は低く、何よりもニコちゃんにとってストレスになるからです。
ポチ母が昨年肺炎で入院したのがきっかけで、お互いに具合が悪くなった時にお家(お庭)でトイレができれば楽だからと言う理由で、アニマルコミュニケーションの際にアドバイスをもらって始めました。
ポチ母が寝込まないようにしなければなりません。しかし、ニコちゃんが寝込むようなことになった時はどうすればいいのか、、、それはその時に考えることにしましょう。 |
9月19日(木)
手術当日。
ポチ父が出勤時間を遅らせて、病院まで送ってくれました。私達をおろしたらそのまま会社へ。
ポチ母とニコちゃんだけ病院の中へ。
待合室では相変わらず出口に向かって逃げ出すチャンスを狙っていました。 |
診察室に呼ばれると、必死で逃げようとし、中に入ると暴れる暴れる。
ポチ母が診察台にニコちゃんを上げられなかったので、先生が抱っこして上げてくれました。
ところで、顕微鏡検査の後、腫瘍を触ってみると、ずいぶんと小さくなったような気がしました。
先生も、「小さくなってますね。」と言われたので、「もしかして消える過程ですか?」と尋ねると「そうですね。消える前で良かったです。」と言う返事。
手術があと少し遅かったら、完全に消えてしまったかも知れません。
その後、簡単な話を聞き、ささっと出てきました。長くいるとニコちゃんが何とか一緒に出ようとするからです。
そして、診察室を出る間際に1枚写真を撮りました(写真右上)。
笑っているように見えますが、暴れて息が上がっているからです。
ニコちゃん、頑張ってね。
ポチくんは、検査のために病院に預けて、そのまま生きて戻っては来られませんでしたが、ニコちゃんは元気に戻ってくるはずです。
この数日、感傷的になっていましたが、この時点では何だかもう開き直った感じで、「悪い」とは思えませんでした。
余りに元気でしたから。
ニコちゃんの腫瘍は、下図のように形、色、サイズが変化していきました。
A:最初に気付いた時からしばらくはこんな感じでした。
B:動物病院で診てもらった時。
C:手術当日。
5日間の間にBからCに変化しました。 |
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午後3時頃、動物病院から電話があり、予定通り切除術とスケーリングを終えたとのこと。
ポチ父に早く帰宅してもらって夕方6時前にお迎えに行きました。
ニコちゃんは思いっきり騒いでいました。「何でひとり置いて行ったの?」と言う気持ちはあったと思いますが、それよりもとにかく「早く帰ろう」と言っているのではないでしょうか。
28日(土)に抜糸することになり、その頃には病理検査の結果も出ているかも知れません。
抗生物質、整腸剤、抗ヒスタミン剤を処方されました。 |
お家に帰ってきました。
病院で缶詰を少し食べたそうですが、朝食抜きだったのでさすがにお腹が空いていたようで、ご飯をガツガツ食べました。
麻酔が完全に覚めていないのに加えて、恐らく鎮痛剤も入っていたのでしょう。意識はあるものの、ずっとうつらうつらしていました。
寝ころべばいいのに、長い間座ったままでした。その姿勢でこっくりこっくりやっていました。 |
随分頑張った後、とうとう落ちました。
傷口の保護のため、エリザベスカラーか洋服どちらでも良いと言われたので洋服を着せました。
お家が一番だね。
おやちゅみ、ニコちゃん。
また明日ね。 |